2008年に森美術館でやっていた『ターナー賞の歩み展』に出ていました。
あの場では何が良いのか全くわからなかったのですが、先生の「この場には合わないね」の一言で違和感がさっと溶けて、どうやらそのアハ体験と相まって好きだと思える数少ない作家のうちの一人になっています。
そのときの作品は確か画像中央右のような岩を円状に並べたものでした。
この写真も微妙。左隣みたいにもっと余裕のある場所や角のほうに置いたら、作品にも広がりが出るんじゃないだろうか。
素材の消費と生産の多過を否定し、自然や岩石などすでに成立している物(または場)に対して自力でできる程度の変化を加えることで、ひとつの作品という存在をつくっている。
莫大な量の素材を消費して作品が作られ続ける美術学校において、生み出すことに対して懐疑的な見方のできる素朴な学生だったのだろうと思う。彼の魅力はその思想の無欲さというか素朴さなのであって、作品自体にも感覚に訴えるところがあるとは言え数多く発表していけば売れるとか発展のあるタイプではなく、ターナー賞以降はあまりぱっとした話は聞かない。
ただ、大きく変化せず地道にランドアートを続けているところも彼の魅力のひとつです。
下の画像を見て改めて思ったけど、どうしても作品は室内や別の場所に持ち込める性質のものではないですよね。
それは彼の不器用さゆえもあるかもしれないけど、どう見たってあるべき場所にあるのが一番しっくりきます。
リチャード・ロング オフィシャルウェブサイト(英語のみ)
http://www.richardlong.org/
あとはググってください。



